SECHS1短篇ーさざ波ー前篇。 | チームSECHS!

SECHS1短篇ーさざ波ー前篇。

2018.11.05 Monday

4

 

 

 

 コトン。
 手紙をポストに投函したレッチェは、また今回も無事に届くようにと念じた。
 年の頃は、14歳といったところか。長く青い髪を太ももまで伸ばし、行く人々を魅了している。
 その側から、声を掛けられる。
 「こんにちは、レッチェくん」
 「レニーさん。……こんにちは」
 レニーさんは、サイフォンの街のお掃除お姉さんだ。
 サイフォンの街は比較的小さな街だ。
 その街を、いつも明るく綺麗にしてくれている。
 レッチェは青く長いまつげを伏せ、挨拶をした。

 「手紙?」
 「まあ」
 余り見られたく無かったのか、レッチェは曖昧な返事をした。
 「まあいいわ。レッチェくん、今時間ある?」
 「まあまあ」
 「そう、じゃあ家にいらっしゃいな。お茶、しましょ」
 「お茶、ね」
 レッチェは手紙の事を、レニーが特に気にしていないことに安堵し、後をついていった。


 チームSECHSの拠点とする家があるのは、6惑星の1つ、レガント星の南部。1部地域の熱帯地方に位置する。気温は温暖で、近くにはあまり人気のない小さなビーチがある。サイフォンの街の人々が希に漁をするときもあるが、ほぼSECHSのプライベートビーチと化していた。
 夕暮れ時に、オリビアとレディアが2人で砂浜を歩く姿や、紅が駆け回って、砂だらけになって遊んでいる姿をよくみかける。
 そう、SECHSが来てから、この周辺はのどかだった。



 レニーさんの家は、いつも綺麗だな。

 淹れてもらったダージリンを口にはこびながら、レッチェは思った。
 目の前にいる、レニーは笑顔をたたえている。
 「レッチェくん、相変わらず綺麗な髪ね」
 「ども」
 「私はまとめてないとすぐ広がっちゃうわ」
 そう、言いつつレニーはにこっと目を細めた。




 ーー拠点ーー

 「あっ、レッチェ」
 「涼ちゃん」
 拠点には、学校が終わった涼が来ていた。
 中学に上がったばかりの涼は、さらさらとした黒髪ショートの男の子だ。今は学ランではなく、黄色いパーカーに、グリーンのサファリパンツを穿いている。

 「今日みんないないんだね」
 「出払ってるな」
 リビングには、メンバーそれぞれの予定を書けるボードが掛けられている。
 涼はそれを見たのだろう。

 話しつつレッチェは、涼が作った夕食を並べてあるテーブルについた。
 「今日は旬のさつまいも料理だよ」
 「わ、うまそう」
 猫のクロにも、夕食を用意して。
 「うま。これ何?」
 「さつまいものグラッセだよ。簡単だけど、日持ちもするんだ」
 「へー」
 涼ちゃんの料理、本気うまいし。
 少食のレッチェだが、もぐもぐ食べた。

 「美味しかった〜」
 後片付けはきちんと2人で分担し、素早く終える。

 それから、涼はリビングのダイニングテーブルで宿題と勉強をし始め、レッチェはカウチソファーに寝転び、雑誌を読み始めた。

 いっときが過ぎた。

 「……涼ちゃん」
 レッチェが、ソファからそのまま床に転がり、涼の足元までやってきた。

 「どうしたの?レッチェ」
 「あのさ
 レッチェは、涼の隣の椅子に座った。
 「海。行こ」
 「えっ、今から?」
 「そう」
 「俺、勉強が
 「いいじゃん、行こ」
 涼は少し困ったようだ。
 「海に行って何するの?」
 聞かれたレッチェは、何やら道具を集めた部屋へと行き、ロッド(竿)を持ってきた。
 「海釣り」
 「ええっ!?」
 今からするの?
 「俺、明日は魚料理が食べたい」
 「うーん」
 レッチェが自分から何か食べたいって言うなんて珍しいし
 「わかった、行こっか」
 「さすが涼ちゃん」
 涼は参考書を片付け、レッチェと一緒に釣り道具を持って近くの海へと向かった。

 「クロ、美味しいの釣ってくるから」
 「にゃあん」
 レッチェにひと撫でされ、クロは2人を見送った。

 

 

 

 

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